【今さら聞けない】「eSIM」って何?メリットデメリットも解説

【今さら聞けない】「eSIM」って何?メリットデメリットも解説

突然ですが「eSIM」をご存知でしょうか?「何それ?初耳なんですが」「また横文字か。面倒だからもういいです」そんな方ほど、この記事は必ず目を通してください。なぜなら、スマホを利用する現代人にとって避けては通れない道だからです。

そこで今回は「そもそもeSIMって何なの?」といったところから具体的なメリットやデメリットの解説をしていきます。

eSIM とは

そもそもSIMとは、「Subscriber Identity Module(加入者認識モジュール)」の略称で、小さなチップの形をしています。皆さんも一度くらいは目にしたことがあるのではないでしょうか。

このSIMには、契約者情報やキャリア情報、電話番号などの情報が書き込まれており、通信会社(各キャリア)はSIMを通じて管理しています。そのため、SIMがスマホに挿入されていないとネットワークに接続できず、LINEもググることもできないのです。

では、eSIMとはどう違うのでしょうか。eSIMは「embedded Subscriber Identity Module」も略称で、冒頭に「embedded」=「埋め込まれた」と追加されています。その名の通り、通常抜き差し可能なSIMですが、eSIMは端末本体にあらかじめ埋め込まれた状態のものを指します。出荷段階ではeSIMには何の情報もありませんが、後から端末を操作し情報を書き込んでいくのです。

eSIM メリット

次世代規格のeSIMには、どのようなメリットがあるのでしょうか。

メリット1:海外旅行に便利

メリットの一つ目は「海外旅行の際に便利」な点です。一般的なSIMであれば、海外で利用可能なSIMカードを持っていく、もしくは渡航先で購入するなどSIMカードを手元に準備する必要があります。

しかし、eSIMであれば短時間の国際ローミングサービスやWi-Fiを利用して設定すれば海外でも利用可能です。空港の待ち時間に数分スマホをいじるだけで完了なのです。

メリット2:SIMの差し替えが不要

メリットの二つ目は「SIMの差し替えが不要」な点です。一般的な物理SIMであれば差し替えが必要なため、謝って落としたり水に濡れてしまったり胡椒のリスクを伴います。

一方で、eSIMであればあらかじめ内蔵されているためそういったリスクを避けることができます。

 

メリット3:複数のネットワークが利用可能

メリットの三つ目は「複数のネットワークが利用可能」という点です。物理SIMは、SIMカードトレイと同じ数しかAPN設定をスマホに保存することができません。

一方、eSIMは複数のAPM設定を保存することができるため一台のスマホで複数のネットワークが利用可能です。ただし、有効化できるのは一つの回線のみのため切り替えの設定が必要となります。

eSIM デメリット

では、eSIMを利用する際のデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。

デメリット1:設定が煩雑

デメリットの一つ目は「設定が煩雑」ということです。物理的にスマホに差し込むだけのSIMカードと異なり、eSIM開通用のQRコード読み取り、キャリアごとに異なるAPN設定の登録など設定方法が様々な点で煩雑さを感じる方もいるでしょう。

デメリット2:機種変更の再発行が手間

デメリットの二つ目は「機種変更の際の再発行が手間」な点です。一つ目と似ていますが、新しいスマホでeSIMを利用するには、eSIMを再発行しなければなりません。申請後に再発行されるeSIM開通用のQRコードを、新しいスマホで読み取る必要があるなどの観点で手間に感じる部分もあるでしょう。

デメリット3:対応しているキャリア・スマホが限定的

最後のデメリットは「対応キャリアやスマホが限定的」である点です。次世代規格として普及しているeSIMですが、全てのキャリア・全てのスマホに対応している訳ではありません。使えるところ、そうでないところがあることは事前に認識しておきましょう。

eSIM 対応キャリア

eSIMに対応しているキャリアには、どのようなところがあるのでしょうか。

  • ドコモ
  • au
  • ソフトバンク
  • 楽天モバイル
  • UQモバイル
  • ahamo

大手3大キャリアは、既にeSIMの導入が完了しています。また、料金面で大きなアドバンテージをとっている格安SIMキャリアでは部分的にeSIMの導入が進んでいるようです。

最後に

スマホを利用する現代人にとって、SIMは切っても切り離せない存在です。これまではSIMの抜き差しが一般的でしたが、多くのキャリアですでに導入が進んでいるように、既にSIMが埋め込まれている状態が一般的になる未来もそう遠くはないでしょう。