Amazon輸出の利益計算方法(出品者出荷)

Amazon輸出で正しく利益計算できていますか?
特にAmazon輸出の初心者は計算を間違ったまま、実は赤字ということのないよう注意しましょう。

Amazon輸出の利益計算の方法は

  • AmazonFBA
  • 出品者出荷

それぞれで計算方法が異なります。
FBAと比較すると出品者出荷の方が計算式はシンプルです。

この記事では出品者出荷のAmazon無在庫輸出を想定して利益計算について解説します。

Amazon輸出の利益計算

計算式

Amazon輸出販売の出品者出荷の利益計算は以下の計算式で算出できます。

利益= 販売価格(ドル) – 仕入れ原価 – 販売手数料(ドル) – 国際送料( – 為替手数料

円とドルが混在するため為替レートの変換

利益= (販売価格(ドル)✕ 為替レート)  – 仕入れ原価 – (販売手数料(ドル)✕為替レート) – 国際送料 – 為替手数料

シンプルですが、落とし穴もあるので注意しましょう。
注意点は後述します。

FBAシミュレーター(米国)

販売価格

米国での販売価格です。

送料

重量を調べ、送料を割り出します。
商品の重量はFBA料金シミュレーターから算出することができます。
米AmazonのFBA料金シミュレーターの重量単位はポンドです。

  1. 日本のFBA料金シミュレーターで商品の重量を調べる
    例)ASIN:B00ANCJJ0W
    貼り付けた画像_2017_05_14_5_14
    貼り付けた画像_2017_05_14_4_59
  2. 重量から送料を割り出します。
    料金表(EMS:取り扱い国すべて
    商品重量: 0.2223 キログラムなので、送料は2,000円です。
    貼り付けた画像_2017_05_14_5_07

Amazonの送料設定の方法参考

仕入れ原価

仕入れ原価には以下を含みます。

  • 商品の仕入れ価格
  • 振込手数料
  • 代引き手数料等
  • 国内送料
  • 消費税
  • 国際送料

商品の仕入れ価格はAmazon.co.jpから買う場合はシンプルでわかりやすいですね。
仕入れ時に振込手数料、代引き手数料等かかった場合はこちらもコストにいれましょう。

一般顧客向けのサイトは税込み価格

Amazon、ヨドバシカメラ等、BtoC(業者対、個人)の取引サイトは税込み価格表示です。

問屋やメーカーの価格表税抜き

BtoB(業者間取引)で問屋やメーカーから仕入れる場合、提示される商品価格は慣例的に「税抜き」であることが多いです。
消費税は別途かかります。
最終的な見積書では「税込み価格」が価格の価格表を元に計算するときは注意しましょう。

以下は、ある問屋からの商品案内です。
消費税は入っていないので、仕入れ値は定価✕掛け率✕1.08で算出します。

 

 

販売手数料

Amazon商品を販売したとき、販売手数料がかかります。
販売手数料は、カテゴリによって違いますが、ほとどのカテゴリは15%です。

為替手数料

為替は見のしがしてしまいやすい部分です。
為替手数料はおよそ2%で想定します。
為替変換の過程で実レートよりも不利になるためです。
入金タイミングにより「ズレ」が発生します。

入金の流れ

  1. Amazonで売上発生(2週間サイクル)
  2. ワールドファーストに入金
  3. 口座に入金

また、上記のように実際に販売したタイミングと売上の入金まではタイムラグがあるため、
実際の売上発生時のレートとはズレが生じます。

為替手数料の計算 =(販売価格×カテゴリー手数料)×為替手数料 

関税

Amazon輸出販売で出品者出荷の場合、関税は0です。
出品者出荷では関税はお客さん負担となるためです。
関税は出品者出荷とFBAとで異なります。

  • 無在庫販売の場合 ⇒ 購入者(バイヤー)が支払う
  • FBA販売の場合  ⇒ セラーが支払う

About Import Fees Deposit

「Amazon FBA Calculator Widget」で効率化

使い方は説明の必要もないほど、いたってシンプルです。
1.Amazon商品ページを開いた状態で、グーグルクロームのメニューバーでAmazon FBA Calculator Widgetのアイコン(ニコニコマーク)をクリックします。

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エクセルを使った利益計算の例

エクセルで書式を組めば複数の商品のシミレーションを一括で計算することができます。
AmazonシミュレーターではEMS送料まで含めることができません。
エクセルで書式を組みEMSの送料表と対応させます。

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消費税還付

納税する消費税は以下で計算します。

納税する消費税=預かり消費税ー支払い消費税

海外売上は「非課税売上」となるなるため、預かり消費税は0円です。
しかし、国内の仕入れ時には消費税も支払っています。

例)
日本国内で商品を10800円(税込み)で仕入れ、
海外で200ドルで売れてとします。

計算式は
預かり消費税(0円)ー支払い消費税(800円) =納税消費税は -800円=還付消費税800円

800円これが還付の対象となります。

また、輸出と合わせて、国内での販売している場合、「預かり消費税」が発生します。
輸出で還付される金額分とは相殺になります。

「課税事業事業者」であることが前提です。

詳しくは別の記事で紹介します。

消費税還付の勘違い

消費税還付について間違った情報を伝えている情報発信者もいるので、注意しましょう。

輸出販売すると、海外売上に対して8%分還付で戻ってくると教えている人がいます。
100万円売り上げれば、8%戻ってくるという計算です。
おそらく実際には自分で輸出物販の経験がないか、税理士に任せっきりにしているのでしょう。
完全なる勘違いなので注意しましょう。

消費税還付は税務署に目をつけられる?

「輸出をすれば消費税還付を受け取ることができる!」
というメリットの部分ばかり強調してセールレターを目にすることがありますが、
デメリットも知っておきます。

消費税の還付を「税務署に目をつけられやるくなる」傾向があることは知っておきましょう。

基本的に税務署は税金を集めるところです。還付が発生している事業者がいると税務署からするとどうしても目立ちます。
輸出販売を中心に事業をおこなっている私の知人がいるのですが、会社と立ち上げて三年間で三回税務署調査に入られたそうです。
通常、税務調査は3〜4年に1回といわれています。

他知り合いも輸出中心販売の業者は頻繁に税務調査に入られています。
ただし、きちんと正確に税務処理いれば申告していれば、税務調査も恐れることはありません。

なお、余談ですが、トヨタなど大手の輸出企業がある管轄の税務署は消費税還付で「税務署が赤字」になります。

その他にかかる費用

  • Amazon大口費用: $39.99/月
  • 梱包資材
  • ペイオニア手数料: 送金金額の1%
  • ペイオニア年間維持費: $29.95/年

まとめ

計算式

Amazon無在庫輸出の利益計算式=販売価格-仕入れ原価-販売手数料-国際送料-為替手数料