「科学・イノベーション・技術省」新設?イギリスの今後の経済成長戦略とは?

最近ますますの盛り上がりを見せ、経済成長を後押しするのではないかと言われているWeb3業界。イギリス 首相のリシ・スナク首相は省庁を再編し、イギリスに「科学・イノベーション・技術(テクノロジー)省」が誕生しました。

「科学・イノベーション・技術省はどのようなことをする所?」「イギリスが今後予定している経済成長戦略が知りたい」といった疑問を持った方に向けて、この記事では

  • 科学・イノベーション・技術省とは?
  • イギリスが今後予定している経済成長戦略とは

について解説していきます。この記事を読むことで、イギリスで新設された「科学・イノベーション・技術省」や今後の経済戦略について分かります。是非、最後まで読んでみて下さい。

科学・イノベーション・技術省とは?

2023年2月イギリス政府は「科学・イノベーション・技術省」を新設しました。科学・イノベーション・技術大臣に新任したのは、前デジタル・文化・メディア・スポーツ省を務めていたミシェル・ドネラン氏です。

科学・イノベーション・技術省の目的

技術や科学部門で求められてきた本省は、首相が設定した「英国が世界で最も革新的な経済大国かつ科学技術大国であることを確実にする」という使命を全うするために創設されました。具体的には、経済成長につながるイノベーションや、公共サービス改善、高賃金雇用創出などを後押ししていく役割を持っています。また、Web3やメタバースなどの新しい技術分野にも積極的に取り組む予定です。

科学・イノベーション・技術省の予定プロジェクト

科学・イノベーション・技術省の最初のプロジェクトとして、以下の9つが発表されました。

  1. AI、量子技術、工学生物学における英国の世界的リーダーシップを基盤とする変革的な技術(半導体や将来の通信も含む)に2億5000万ポンドの投資を行う
  2. 研究・開発・イノベーションの組織状況へのレビューを発行
  3. 科学資金調達のさまざまなモデルをテストし、業界及び慈善パートナーと協力して新しい資金を開拓する
  4. ビジネスケースに応じて、民間部門と慈善家からの科学への未来の発見を推進するために最大5,000万ポンドの共同投資を促進する
  5. 英国で研究を行う次世代のAIリーダーを見つけるために、800万ポンドを提供
  6. 研究機関や大学が施設を改善し、研究室や機器にアクセスできるようにするためのWorld Class Labs資金を 5,000 万ポンド増額
  7. Apple、Googleなどのようになる新企業を後押しするために英国イノベーション及び化学シード基金へ1000万ポンド増額、合計5000万ポンドに
  8. スーパーコンピューター施設と、重要なAI研究専用の計算能力を提供するプログラムのセットアップを計画
  9. 量子コンピューティング研究センターの設立を支援するために、900 万ポンドの政府資金を提供

科学・イノベーション・技術省に対するイギリス国民の評価

この省の設立に対する評価は、賛否両論があるようです。この省は英国の科学技術力やイノベーション力を高めるために必要なものであり、政府の戦略的な取り組みを示すものだと評価する声もあります。特に、新しい技術分野に対する積極的な姿勢や、国際的な協力や競争力の強化などが期待されています。一方で、この省は既存の省庁との役割分担が不明確であり、重複や混乱を招く恐れがあると批判する声もあります。また、科学技術・イノベーションへの投資や人材育成などについて、具体的な施策や目標が示されていないという指摘もありました。

イギリスが今後予定している経済成長戦略とは

最新技術への投資

イギリスは3月に発表した政府計画に「2030年までにイギリス国を世界の科学技術大国にする」という目標を掲げました。量子コンピュータやAIなど、成長テクノロジーのためのインフラ施設や投資を強化する目的で新たに3億7000万ポンド(約614億円)の資金を用意しました。また、科学技術分野のスタートアップを行う企業を支援するために、1000万ポンド(約17億円)を出資するとのことです。また、2023年3月に発表された予算案では、Web3を推進するという文言を盛り込んでいるため、今後もWeb3などの最新技術をサポートしていくと思われます。NFTの発行に関しては過去に計画はあったものの、2023年3月に一度断念すると報道されています。状況が変わればNFTも発行されるかもしれませんね。

まとめ

今回はイギリスで新設された「科学・イノベーション・技術省」やイギリス国の経済成長戦略について解説しました。イギリスは新しいことに積極的に投資しています。そのうちイギリスからAI技術やGoogleなどの大手企業が生まれてくるかもしれませんね。今後のイギリスから新しい技術が生まれることに期待しましょう。