2024年12月、かつて一大ブームを巻き起こしたSNS「mixi」の精神を受け継ぐ新世代の招待制SNS「mixi2」が、株式会社MIXIから登場しました。mixi2とは、「信頼と共感」を重視し、現代のSNSとは異なる新たな交流の形を提案するサービスです。
本記事では、mixi2の基本的な特徴や始め方、ユーザー数の動向までを徹底調査し、ご紹介します。
mixi2とは?「信頼と共感」を重視した新世代SNS
mixi2(ミクシィツー)は、MIXIが「今を共有でき、すぐ集える」をコンセプトに、2024年12月16日にサービスを開始したスマートフォンアプリ専用SNSです。情報過多や人間関係の希薄化といった従来のSNSの課題に対し、新たなアプローチを試みています。
mixi2の「完全招待制」とは
最大の特長は、限られた親しい人との交流に特化した「完全招待制」であることです。これは、ユーザーが信頼できる友人や知人からのみ招待を受け、ネットワークを広げていく仕組みであり、18歳以上のユーザーのみが利用できます。この仕組みにより、スパムや不特定多数からの無用な接触を避け、身元がはっきりとした知人とのクローズドな環境で、誹謗中傷の少ない質の高いコミュニケーションが実現されます。
mixiとmixi2の違い
かつてのmixiが日記中心の「心地良いつながり」を提供したのに対し、mixi2はリアルタイムでの短文投稿やコミュニティ活動を通じて、「すぐ集える」密な交流を重視。足あと機能やゲーム機能など、旧mixiの一部機能は引き継がれていません。
mixi2の主な特徴と魅力
mixi2は、完全招待制を基盤とした安心感に加え、ユーザー間の深いつながりをさらに促進するための独自の機能と設計思想を取り入れています。
「質の高いコミュニケーション」へのこだわり
mixi2は、単に情報交換の場ではなく、ユーザー一人ひとりが安心して本音を語り、深い共感を得られるような環境づくりに力を入れています。これは、投稿の質を高め、意味のある対話が生まれることを目的としています。過度な情報拡散よりも、限られたメンバー間での相互理解と信頼関係の構築を重視しており、それが快適なSNS体験へと繋がっています。
感情を伝える「エモテキ」と「リアクション」
「エモーションテキスト(エモテキ)」は、テキストに装飾やアニメーション効果を加えて感情豊かに表現できる機能です。また、「リアクション」で「いいね」以上の多様な感情を伝えられ、ユーザー間の共感を深めます。単なる『いいね』に留まらない、よりパーソナルで豊かなコミュニケーション体験を提供します。これにより、言葉だけでは伝えきれない心の動きや微妙なニュアンスまでを共有し、ユーザー間の共感をより深く育むことが可能になります。
時系列表示と広告なしのタイムライン
mixi2のタイムラインは、フォローしているユーザーの投稿が完全な時系列で表示され、アルゴリズムによる選別や広告は一切ありません。これにより、情報が埋もれることなく、ストレスなく純粋なコミュニケーションに集中できる環境を提供します。
「コミュニティ」と「イベント」機能の進化
従来のmixiで人気のコミュニティ機能はmixi2でも健在で、共通の趣味や関心を持つ人々が交流できます。さらに進化した「イベント」機能では、オンライン・オフライン問わず、目的を持った集まりを企画・管理し、プライベートなつながりを促進します。
プライバシー保護への配慮
メッセージ機能の既読通知なし、投稿の非表示設定、ブロック機能など、プライバシー管理機能が充実しています。特に、ユーザーの投稿がAIのトレーニングに利用されることを禁止しており、自身のデータが意図しない形で使われることへの懸念を払拭しています。
mixi2の始め方:完全招待制を理解する
mixi2の利用には、前述の通り、既存ユーザーからの招待(招待リンクまたは招待コード)が必須です。アプリはiOSとAndroidに対応しており、PCブラウザからは利用できません。
主な登録手順
招待リンクを入手したあとの登録手順は、ほかのSNSと特段変わらないようです。
- 招待リンクの入手:知人や公式X(旧Twitter)などで招待リンクを入手します。
- アプリのダウンロード:招待リンクからAppStoreまたはGooglePlayでアプリをダウンロード・インストールします。
- MIXI ID連携・作成:アプリ起動後、MIXI IDを連携するか新規作成(メールアドレス認証)します。
- プロフィール設定:表示名やID、プロフィール画像を設定します。
これらの手順で登録完了後、コミュニティ参加や投稿を通じて交流を始められます。
mixi2のユーザー数と今後の展望
mixi2はサービス開始から間もないながら、驚異的なペースでユーザー数を伸ばしています。
初動の好調さ
2024年12月16日のサービス開始からわずか5日で登録者数120万人を突破。1週間足らずで120万人を超えるユーザーを獲得し、大きな話題となりました。これは、MIXIの長年のSNS運営ノウハウと招待制という希少性が相まった結果と見られます。特に、かつてのmixiユーザー層やSNS疲れを感じていた層にとって、安心できるクローズドな交流の場として魅力的に映り、初期ユーザー獲得に大きく貢献しました。
月間ユーザー数と成長の可能性
2025年1月時点での推定月間ユーザー数は143万人とされており、招待制SNSとしては非常に好調な滑り出しです。ClubhouseやBlueskyといった過去の招待制SNSと比較しても、mixi2の初動の伸びは遜色ありません。今後、機能追加やユーザー層の拡大により、主要SNSに次ぐ独自の地位を確立する可能性を秘めています。
まとめ
mixi2とは、旧mixiの「信頼と共感」を受け継ぎ、現代SNSの課題に応える招待制SNSということがわかりました。完全招待制がもたらす安心感と、「エモテキ」などの独自機能により、ユーザーは心地よい深いつながりを育めます。不特定多数との浅い交流ではなく、親しい仲間との濃密なコミュニケーションを重視しており、新たな「つながり」の価値を提示するmixi2の今後の発展に期待が寄せられます。