あなたは、ある日突然Amazonのアカウントを停止されても
物販ビジネスを続けることができますか?
Amazon販売では、常にアカウント停止のリスクがつきまとっています。
プラットフォームを利用して販売する以上は、
このようなリスクがある事を常に意識しておかなければなりません。
Amazonアカント停止を避けるためには、
正しく規約を理解しルールに沿った運営が必要です。
目次
Amazon販売に潜むリスク
Amazonでは販売規約が定められており、
ルールにしたがって販売活動を行わなければなりません。
販売者として、媒体の定めた規約どおり運用するのは当然なのですが、
やっかいなのは、頻繁にルールが改定されていることです。
突然のルール改定
つい昨日までは問題なかった手法が、
ある日を境に規約違反になったということは珍しくありません。
その為、出品者がどんなに気をつけていても、
意図せずルール違反をおかしてしまうことはありえます。
また、場合によっては、
競合販売者から悪意のある嫌がらせや、
お客様からの度を過ぎた要求が元となり、
本当は出品者の落ち度で無かったとしても、
規約違反の扱いをうけてしまうことさえあります。
規約違反となった場合、次のような対応がとられます。
・対象商品のみの停止
・売上金の凍結
・出品アカウントの一時停止
・出品アカウントの取消し
出品アカウントの取消しになると、
販売の継続自体が完全にできなくなってしまいます。
Amazonアカウント停止の原因
アカウント停止の要因は大きくわけて2つです。
- 顧客満足指数の低下
- 規約違反
この2つをしっかりと理解し、把握しておく事で
Amazonでのアカウント停止を未然に防ぎましょう。
顧客満足指数
顧客満足指数は、セラーセントラルのメニューから自身のアカウント状況を確認できます。
パフォーマンス>顧客満足指数
顧客満足指数のうち、Amazonで特に重視して見られるのは次の3つです。
Amazonに出品するすべての出品者には、どのような商品を販売する場合でも、以下の目標を達成し、これを維持することが求められます。
- 注文不良率:1%未満
- 出荷前キャンセル率:2.5%未満
- 出荷遅延率:4%未満
Amazonで無在庫型の販売方法を行う場合、
在庫管理の体制を整えていないと
販売出荷前キャンセル率、出荷遅延率が悪化しやすくなります。
無在庫販売を行いアカウント停止となっているセラーの原因は
だいたいこれに当てはまります。
Amazonで販売するとき、基本的にはFBA推奨ですが、
無在庫販売で取り組まれる場合、あかかじめ、
在庫管理体制の構築を考える必要があります。
顧客満足指数の項目
- 優良注文率:完成度が高く遂行された注文の割合を示します。
問題なく受注、処理され、出荷された注文が対象となります。 - 注文不良率:注文がマイナスの評価を受けた割合や、
Amazonマーケットプレイス保証およびチャージバックが申請された割合を元に算出されます。
注文不良率では、全体的なパフォーマンスを一つの指標で確認することができます。 - 出荷前キャンセル率:Amazon.co.jpを利用して販売された商品の在庫状況を示す指標です。
- 出荷遅延率:Amazonのカスタマーに対し、予定通りの配送は非常に大切です。
出荷予定日から3日を超えて出荷通知が送信された注文は出荷遅延とみなされます。 - 返金率:返金率が高い場合、在庫切れやコンディション説明の不備などが多いことが考えられます。
出品者パフォーマンスの目標
Amazon.co.jpに出品するすべての出品者には、以下の目標を達成し、これを維持することが求められます。
- 評価:マイナスの評価が評価全体の5%以内である。
- Amazonマーケットプレイス保証の申請率:Amazonマーケットプレイス保証の申請率が受注した注文全体の0.5%未満である。
- 返金率:一か月の返金率が当月の受注数の5%未満である。
上記目標はAmazon.co.jpにおいて良好な購入者サービスの基準となる数値です。評価の情報はサイト上で出品者ごとに明示されますので、より良いパフォーマンスを達成している出品者は、そのパフォーマンスの良さを購入者にアピールすることができます。多くの出品者はこの目標を上回ったサービスを提供していますので、より良いパフォーマンスを達成することがビジネスの向上につながります。
規約違反
出品権限が一時停止または取消になる理由
出品権限が一時停止や取消になる、よくある理由は以下のとおりです。
- パフォーマンスに問題がある。例:顧客満足指数(注文不良率、キャンセル率、出荷遅延率)がパフォーマンス目標に達していない
- 出品に関する規約違反
- 出品禁止商品や出品制限に関する規約または契約違反
Amazonアカウント停止されたら
もしもAmazonのアカウントが停止されてしまった場合、
改善策を提出し、それが認められばアカウント再開となります。
出品継続のためには、以下の手順に従って手続きが必要です、
出品を継続するには
出品権限が一時停止または取消となった場合、出品の再開を要請することができます。
ステップ1: 出品権限が一時停止または取消となった原因を明確にする
Amazonから送信された通知内容を確認し、出品権限が一時停止または取消となった理由が、 パフォーマンスの問題なのか、何らかの規約違反や契約違反なのかを明確にします。ステップ2: 出品および販売に関する手順を見直す
顧客満足指数を確認し、パフォーマンス目標を達成していない項目を特定します。購入者の不満につながる原因を明確にするために出品および販売に関する手順を見直し、規約や契約に違反する商品を出品していないかどうか確認します。ステップ3: 問題を修正するための改善計画を作成する
ステップ2で明確にした問題を修正するための改善計画を作成します。問題に対処するためのより詳細な改善計画を提出することで、出品再開の可能性が拡大します。
改善計画作成には以下テンプレートをご利用ください。
————————————–
- 今回発生させた規約違反の内容:
- 今回発生させた規約違反の原因:
- 同じ違反を起こさないための具体的な改善策:
- 改善策を実施した場合の効果:
- 改善策の実施期日:○年○月○日までに実施
- 改善策の効果が見込まれる時期:○年○月
- 改善策実施責任者氏名:
*チェックを入れてご提出ください。
( )マーケットプレイス参加規約、及び出品規約のページを確認し、理解いたしました。
( )本業務改善報告書の内容について虚偽がないことを確認いたしました。ステップ4:Amazonに出品再開を要請する
改善計画を作成したら、アカウント審査担当部署に出品再開の依頼とともに送信します。送信にあたり、もっとも簡単な方法は、出品用アカウントにログインし、「顧客満足指数」機能の通知ページから、出品権限の一時停止または取消の通知を探し、「説明する」ボタンをクリックしてください。説明内容を記入するためのテキストボックスが表示されます。ステップ5: Amazonの審査を待つ
Amazonでは、出品者から改善計画を受け取ってから、一般的に48時間以内に審査結果をお送りします。担当部署ではすべての説明を丁寧に審査しますが、説明および出品再開の要請を行うことで必ずしも出品再開が約束されるわけではありません。
Amazonは購入者の味方
Amazonの基本スタンスはお客様側寄りであることを
理解しなければなりません。
これは、「地球上で最もお客様を大切にする企業であること」
というAmazonの企業理念からも明らかです。
Amazonの考える「お客様」の中に販売手数料や広告費を支払っている出品者は含まれない
位に考えたおいた方がよいでしょう。
はっきり言えば、
Amazonにとって販売者はその他大勢の使い捨て
にすぎません。
「売上の大半をAmazonに頼っている販売者」にとってみれば、
アカウントの停止は死活問題となるでしょう。
しかし、Amazon側すると一人販売者がいなくなろうが、
些細なことに過ぎません。
いざというとき、販売者を守ってはくれません。
販売者のデータを奪って成長するAmazon
Amazon本体の相乗り
周知のとおり、Amazonでは、Amzon自身も商品の販売を行っています。
商品を登録し販売していると途中からAmazonに
参入されてしまったという経験はありませんか?
出品者がAmazonに新しく商品登録し
その商品が売れ筋だとわかると、
すかさずAmazon本体がその商品の取り扱いを始めます。
Amazonの持つ圧倒的な資金力と交渉力を持って仕入れるので、
弱小セラーは太刀打ちするすべはありません。
販売価格勝負となったとき、
販売手数料のかからないAmazon本体に対して勝ち目はありません。
Amazonベーシック
また、「Amazonベーシック」はご存知でしょうか?
Amazonベーシックとは
Amazonベーシック™(AmazonBasics)は、お客様に高品質の商品を低価格でお届けすることを目的とした、Amazon グループが全世界で展開するブランド。
Amazonベーシックの商品をご購入いただくと、Amazonベーシック1年間限定日本国内保証をご利用可能。
出典 Amazon
Amazonベーシックとは、
Amazonのオリジナルブランドとして、
商品開発・販売している商品です。
既存のメーカー型番商品の扱うだけでなく、
こうした、プライベートブランドも展開しています。
出品者の販売データは全てAmazonが握っている
Amzonが新しい商品展開を考えるとき、
活用しているのは出品者の販売データです。
- 購入者がどんなキーワードで検索し商品ページにアクセスし購入しているか。
- どんなタイトル・商品説明・画像が転換率が高いか。
出品者の販売データは、何もかも全てAmazonに筒抜けとなってて、
Amazon自体の利益の為に出品者が大きく貢献する構造となっています。
本当によく出来た仕組みだと感心します。
Amazonからすると、
販売者は有用なデータをお金(販売手数料)と一緒に運んでくれるカモ
です。
Amazonで販売するということは、
こうした側面があることもぜひ、頭にいれておいてください。
Amazonを使い倒せ!
ここまで、Amazonのネガティブな要素について、
色々と書いてきましたが、だから言って、
Amazonでの販売なんて、一切全部やめましょう。
と主張するつもりはありません。
非常に強力な集客力を持つ媒体ですので、
これを生かさない手はありません。
有用な販路の一つしてAmazonは最大限活用し使い倒す
べきです。
Amazonへの依存度を下げる
Amazonから「退場」させられてしまうリスクの備えとしての、
根本的な対策としては、
ネットショップなど自力で販売する力も身につけることです。
オリジナルのOEM商品を製作・販売することで、
Amzon本体の相乗りを防ぐ
のもよい手立てです。
Amazon以外の販路に展開も考えましょう。
Amazon以外の販路
国内
- 楽天
- ヤフーショッピング
- Q0010
- BUYMA(バイマ)
海外
- ebay
- Newegg
- Etsy
- アリババ
- タオバオ
- AliExpress(アリエクスプレス)
- 京東集団(ジンドン)
ただし、Amazonにかぎらず、
販売プラットフォームを使うこと自体に、
必ずアカウント停止のリスクがつきまとっています。
今すぐには無理でも、
販売プラットフォームへの依存度そのものを
段階的に引き下げてゆきましょう。
最終的には、
自前のオリジナル商品を自前の媒体で販売するのが、
最も安定性が高いと言えます。
以下の記事では海外向けネットショップASPを紹介していますので、
合わせてお読みください。
まとめ
- Amazon販売に潜むアカウント停止のリスクを理解する
- Amazonの定める指標を維持し、Amazonの規約に沿った運営を行う。
- 段階的にAmazonへの依存度を下げる