仮想通貨を保管するために必要となるウォレット(財布)。
仮想通貨をどうやって保管していますか?
取引所に仮想通貨を預けたままの場合、ハッキングに遭ったとき不正に引き出されてしまう危険性があります。
2018年1月24日、大手仮想通貨取引所「コインチェック」から日本円換算で580億円相当のXEMが不正に引き出され大きなニュースにもなりました。
「ウォレットって何?」
「なぜウォレットが必要なの?」
「ウォレットにはどんな種類があるの?」
「それぞれのウォレットの特徴・メリット・メリットは?」
という疑問にお答えします。
仮想通貨のウォレットにはいくつか種類がありますが、セキュリティが高く安全性でおすすめの保管方法は、「ハードウェアウォレット」です。
目次
仮想通貨を取引所に置きっぱなしは危険!ハッキング被害のリスクも
仮想通貨を取引所に預けたままの場合、取引所がハッキングにあった時に盗まれてしまう可能性があります。
国内大手取引所「コインチェック」で580億円相当のXEMが不正出金
2018年1月24日、大手仮想通貨取引所「コインチェック」で日本円換算で580億円相当のXEMが不正に引き出され大きなニュースにもなりました。
取引所「マウントゴックス」で400億円がハッキング被害に
2014年、当時世界最大級の取引所「マウントゴックス」で「75万BTC(ビットコイン)」、時価400億円相当がハッキングにあい、経営破綻しました。
ウォレットとは仮想通貨の「財布」
取引所に預けたままで危険性が高いため、必要となるのが「ウォレット」。
ウォレットとは、仮想通貨の保管場所の役割を果たします。簡単に言えば、「財布」のようなものです。
仮想通貨「ウォレット」5種類
仮想通貨のウォレットは多くわけて5種類。
- Webウォレット(オンラインウォレット):Web上のウォレット
- スマホアプリウォレット:スマホアプリ
- デスクトップウォレット:デスクトップPC用ソフト
- ハードウェアウォレット:専用USB端末
- ペーパーウォレット:紙のウォレット
Webウォレット(オンラインウォレット)
Webウォレットとは、仮想通貨取引所などオンライン上で作成することができるウォレット。ハッキングにあうリスクから守るには「2段階認証」の設定は必須です。
大きな金額を預けておくのは危険なので、必要な時以外は他のウォレットに移しておきましょう。
メリット
- 利便性が高い
- 簡単に作成できる
- PCやスマホが壊れたときも影響がない
デメリット
- 取引所が閉鎖されたとき保有していた仮想通貨がなくなる可能性がある
- ハッキングにあう可能性がある
- サーバー障害で一時的にサイトに接続できなくなることもある
- インターネットがないとウォレットを確認できない
代表的なオンラインウォレット
代表的なオンラインウォレットは、以下。
ビットコイン用のウォレット:blockchain.info
イーサリアム用のウォレット:MyEtherWallet(詳細)
デスクトップウォレット
デスクトップウォレットとは、PC内にソフトウェアをダウンロードしてローカル環境で使用するタイプのウォレットのこと。「Webウォレット(オンラインウォレット)」よりもセイキュリティは高くなります。
メリット
- オンラインウォレットよりも安全
- 取引所が潰れても影響がない
デメリット
- ソフトウェアをインストールしたPCでしか利用できない
- ソフトの容量が大きい(数十GB)
主なデスクトップウォレット
代表的なデスクトップウォレットは以下。
- Bitcoin Core:ビットコインの公式ウォレット(詳細)
- Copay:iPhone/Androidにも対応のクライアントウォレット
- Electrum:Bitcoin Coreと比較すると処理速度が速く、機能が豊富
- MyEtherWallet:イーサリアム、イーサリアムのトークンを保存できる
スマホアプリ(モバイル)ウォレット
スマホアプリウォレットとは、スマホにアプリインストールして保管するウォレットです。
メリット
- 取引所が閉鎖してても保有仮想通貨は保護される
- オンライン型よりもセキュリティが高い
- インターネットがなくてもウォレットを確認できる
デメリット
- スマホがウイルス感染するリスク
- スマホの紛失、破損リスク
主なスマホアプリウォレット
代表的なスマホアプリウォレットウォレットは以下。
- Mycelium:Android用のウォレット
- Bread Wallet:iPhone用のウォレット
「ウォレット」も「鍵」をデバイス上で保管します。どちらのアプリも日本語化は、されていません。
ハードウェアウォレット
「ハードウェアウォレット」とは、仮想通貨を保管するための専用のUSBデバイスのこと。
PCから抜いておけば物理的にネットワークから切断されオフラインになります。そのため、ハッキングに強く、セキュリティが高いので安全でオススメの保管方法です。
メリット
- 取引所が閉鎖されても影響がない
- ネットワークから完全に遮断できるためセキュリティが高い
- 「秘密」キーから復元できる
デメリット
- デバイスの購入が必要
- PCが苦手な人に向かない
ハードウェアウォレットの選び方
- 対応通貨で選ぶ:ハードウェアウォレットによって対応コインの種類が違います。保有しているコインに合わせて選びましょう。
- 正規代理店が安心:正規代理店代理店からの購入が安心です。Amazonのマーケットレイスは個人や海外の業者でも簡単に出品ができるため、悪意のある出品者が細工をして販売している可能性が0ではありません。
- 中古品をに注意:PINコードの初期設定は必ず自分自身で行ってください。一旦誰かの手に渡ったハードウェアウォレットを使っては行けません。
ハードウェアウォレット比較一覧表
代表的なハードウェアウォレットは、「Ledger Nano S(レジャーナノ エス)」「TREZOR(トレザー)」「KeepKey(キープキー)」の3つです。
Ledger Nano S (レジャーナノエス) | TREZOR (トレザー) | KeepKey | |
価格 | 15,800円 | 17,800円 | 18,900円 |
ビットコイン(Bitcoin/BTC) | ○対応 | ○対応 | ○対応 |
イーサリアム(Ethereum/ETH) | ○対応 | ○対応 | ○対応 |
リップル(Ripple/XRP) | ○対応 | – | |
ビットコインキャッシュ (Bitcoin Cash/BCH) | ○対応 | ○対応 | |
ネム(NEM/XEM) | – | ||
イーサリアム クラッシック (Ethereum Classic/ETC) | ○対応 | ||
ライトコイン(Litecoin/LTC) | ○対応 | ○対応 | |
ダッシュ (Dash/DASH) | ○対応 | ○対応 | ○対応 |
Zcash(ZEC) | ○対応 | ○対応 | |
Dogecoin(DOGE) | ○対応 | ||
Komodo(KMD) | ○対応 | ||
Ark(ARK) | ○対応 | ||
ドージコイン(Dogecoin/DOGE) | ○対応 | ||
ネームコイン(Namecoin/NMC) | ○対応 |
ハードウェアウォレットについてより詳しくは以下の記事で解説しています。
詳細:【徹底比較】仮想通貨のハードウェアウォレット比較3選「Ledger Nano」「TREZOR」「KeepKey」 | おすすめはどれ?選び方を解説
ペーパー(紙)ウォレット
「ペーパー(紙)ウォレット」とは、「ビットコインアドレス」と「秘密鍵」を紙に印刷して保管をするウォレットのこと。ハードウェアのウォレットよりもセキュリティが強いと言わています。
メリット
- 物理的にネットワークから切断されるため、セキュリティが高い
- 取引所が閉鎖されても影響がない
デメリット
- 紙の紛失リスク
- 劣化によって印刷された「ビットコインアドレス」「秘密鍵」が判別できなくなること。
ペーパー(紙)ウォレットの作り方
詳細記事:仮想通貨「ビットコイン」ペーパーウォレットの作り方・使い方
仮想通貨ウォレット メリット・デメリット 比較まとめ
仮想通貨のウォレットを「安全性」「利便性」「メリット」「デメリット」で比較すると以下の通り。
安全性 | 利便性 | メリット | デメリット | |
---|---|---|---|---|
オンラインウォレット | △低 | ◎高 | ・利便性が高い ・PCやスマホが壊れたときも影響がない | ・ハッキング被害のリスク ・取引所が潰れてて仮想通貨を失うリスク ・インターネットが無いと確認できない ・サーバー障害で接続できない場合がある |
デスクトップウォレット | ○中 | ○中 | ・オンラインウォレットよりも安全 ・取引所が潰れても影響がない | ・PCがウイルスが感染し仮想通貨が盗まれるリスク |
スマホアプリウォレット | ○中 | ○中 | ・スマホでどこでも管理できる | ・不具合でコインを取り出せなくなる事例 |
ハードウェアウォレット | ◎高 | △低 | ・セキュリティが高い ・取引所が潰れても影響がない | ・利便性は低い ・端末の購入費用 |
ペーパーウォレット | ◎高 | △低 | ・セキュリティが高い ・取引所が潰れても影響がない | ・紙の盗難リスク ・紙の紛失リスク ・印字が消え識別できないリスク |